のんべんだらり ぐうたら日記

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zoom RSS 「白痴」を読む(46)

<<   作成日時 : 2018/08/11 11:16   >>

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第4部、第8章

ナスターシャとアグラーヤが、ムィシキン公爵とロゴ―ジンの前で対決する場面
4人以外は排除して、邪魔が入らないよう舞台上(?)に集めている
ここへ来るまで十全な準備がされていて、それを整理するといいのですが、そのまま読み進めると
アグラーヤの思惑がいろいろ解釈できるよう、多数の可能性が散りばめてあって、頭が混乱して来ます

表面上は、1人の男を奪い合う2人の女の修羅場/浮気騒動であり、よくある芸能ニュースのようですが
ピカソ「ゲルニカ」が、ナチスの空襲への抗議であっても、原初の絵画には、ピカソの浮気騒動から女2人の愛の争奪バトルがあって、それが壮大なモチーフへ変質・拡大したように
ナスターシャvsアグラーヤにも、裏側に何らかの政治的バトルが隠れているかもしれない

出だしから女のバトルがあって、双方とも率直に口がきけない
思惑/腹を探りあって、自分を優位に置こうとして、努めているのはアグラーヤのほうで、ナスターシャという愛人(?)がいるのは判っていて、公爵へ手を出した泥棒猫でもあるからでしょう
一言々々、言い掛かりを付けたりして、ナスターシャに気圧されているアグラーヤは、ついに言い放つ

「まともな女になりたかったのなら、洗濯女にでもなるべきだったわね」

ここへ至るまでに、前章でも公爵はアグラーヤへ、懸案/ナスターシャ/愛人疑惑を説明しようとしますが、そのたびにアグラーヤに拒否されているのは
この場面を劇的に描くための準備だったのでしょう
ここに言われているのは、労働、つまり金銭の問題で、女が男へ結婚の条件として求めるものの1つであるが、通常は礼儀正しく/偽善的に隠されている
〈愛憎の平行四辺形〉と云われる4人の軋みの裏に、隠されているものは金銭問題/革命問題かもしれません

「アグラーヤさん、やめてください!そんなことを言ってはいけません」
「これはあんまりじゃないですか!だってこの人は・・・こんなに不幸せなのに!」


ムィシキン公爵も2人を愛している、なんていう無責任なことは主人公として、・・・現実的には、一夫多妻や逆の場合もありえますが、それでは小説/悲劇になりませんので、1人に決断するよう求められると、困惑します
こんなところも、ムィシキン公爵=悪人説がある由縁かも知れません

アグラーヤが外へ飛び出し、公爵は部屋に残り、ナスターシャがロゴ―ジンを追い出して、結論が付くまで、女のバトルが激烈で、なんとも言えない哀感があります
「あの女のところへ行くの?あの女のところへ?・・・・」

アグラーヤとナスターシャの会話を、逐一取り上げて考察すると、双方の思惑や感情が痛烈に表現されていて、感嘆します

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