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「ポーの一族A」を読む

2018/09/23 11:10
「ポーの一族A」萩尾望都作品集7、小学館を読んだ

この第7集には「メリーベルと銀のばら」「エヴァンズの遺書」の2作品が収められている

「メリーベルと銀のばら」は、エドガーとメリーベルの、偽装家族に加わった偽装(?)兄妹の出自を明かして
捨て子になった事情や霧の森に紛れてパンパネラに拾われた事情を明らかにしている
それによりますと、エドガーとメリーベルの2人は、血の繋がった実の兄妹であって、4つ違いだそうです
パンパネラに救助された時点で、4才と0才児だったと設定されている
2人はエヴァンズ伯爵の子供で、当時の上流階級/貴族は複数の女を、正妻やら妾やら、4〜5人は確保している/持っているのが常識/得意だったそうで
御多分に漏れず、なかなか人間関係は複雑で、捨て子になった事情もそこらにあるようで、その後の伯爵邸の人間関係も錯綜しています

父親は、エヴァンズ伯爵
母親は、メリーウェザー/伯爵の妾/おちぶれた男爵家の末娘
オズワルド/伯爵家の長男/2人(兄妹)の異母兄
ユーシス/伯爵家の次男、しかし父親はネーデルランドの宮廷楽師/2人との血の繋がりはない

@ 2人の出自の他に、A 偽装家族の成立過程を描いている
エドガーが14才の時/シーラ夫人の結婚式の数年(?)後、パンパネラの老ハンナが死んで、つまり塵(チリ)になって、緊急事態になり、大老ポー/キング・ポーが目覚め、エドガーをパンパネラ化したので、この時点で既にパンパネラです
メリーベルは成長するまで他家/アート男爵邸へ預けられ、近隣のエヴァンズ伯爵邸のユーシスを知りますが、彼が死んで、メリーベルはエドガーと一緒に伯爵邸を逃げ出し、この時点でパンパネラか否かは不明
しかし第1話「ポーの一族」の段階では、パンパネラであるのは、偽装家族の全員がエドガーを除いて、死んでいますので自明(?)です

老ハンナの死や偽装家族の消滅に、軽薄だったとは云え、エドガーが原因になっているので、この兄/パンパネラは、なかなか複雑な性格のようです

偽装家族の父親/ポーツネル男爵は当初からパンパネラ
偽装家族の母親/シーラ夫人は結婚式が、パンパネラ化のとき
そしてエドガーは、偽装された両親と計3人で深紅の薔薇のパンパネラ村を脱出(?)しているようです

「エヴァンズの遺書」は、1780年に上記のオズワルド・オー・エヴァンズが書き残した遺書の話
残された偽装家族の/妹/メリーベルの消息を描いている
この書によりますと、メリーベルは13才とありますが、・・・ということは、エドガーは17才のようですが、彼女は既にパンパネラのようで、偽装家族の両親と一緒にいます
第1話「ポーの一族」と年齢的に整合性がありませんが、1つの長編マンガとして描かれたものではなく、折々と連作として描かれたからでしょう
エドガーが偽装家族との待ち合わせ場所へ、急いで駆け付けようとして事故に遭い、記憶をなくして偶然、エヴァンズ伯爵邸に保護されていたのを、メリーベルが救済/救助にくる、という、偽装家族成立(時期は不明)後から消滅まで(第1話によると幕末・明治維新の頃)の間の、家族としての放浪のエピソード

P・Sとして、読者からの手紙に応えて、パンパネラの設定について答えているのが、おもしろい
いろいろ著者/萩尾氏も設定やら整合性やら、頭を悩ませるのでしょうが、それは完璧に作ってから連作をスタートしたものでないし、創造であるから事実を思い出せばいい、というものでもないからでしょう
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「ポーの一族@」を読む

2018/09/21 11:40
「ポーの一族@」萩尾望都作品集6、小学館を読んだ

この第6集には「ポーの一族」「ポーの村」「グレンスミスの日記」「すきとおった銀の髪」「はるかな国の花や小鳥」の5作品が収められている

これらの作品は、大枠は「ポーの一族」という連作ものであり、譬えてみますと連歌/連句とか、一時期話題になった連詩といったようなスタイル/形式で、それをマンガでやったものです
その違いは、連歌や連詩は前句や前詩が連想/発想の起因になり以後、前句だけに拘束され、それ以外に大きな縛りはありませんから全体を見渡すと流れがあるだけで、・・・その発句から仮に「題名」が命名されることがあっても、全体を縛るものではありませんが「ポーの一族」は一族の歴史という縛りがあって大枠全体を示しています

「ポーの一族」は、大長編マンガですが短編の連作から成り
その第1句/発句のようなものですから、以後の連作集総体の縛りが表現されている
@ 基本設定は、この一族はパンパネラ/吸血鬼であって、歳をとらず、死ぬこともなく、永遠に生きる、ということ
この基本設定によって、吸血鬼は吸血鬼を産むことは出来ないことが類推される ← そうと指摘されていないが
A パンパネラの特徴が、いろいろ提示されている
まず、a) 生きるには、血だけを必要とする/要するに吸血鬼、b) 怪我をしても直ぐに治る、c) 鏡には写らないが、それを偽装することは出来る
次に、d) 死ぬのは、銀の弾丸を胸(?)に撃たれる、心臓/胸に杭を刺される、e) 死ぬと塵/チリになって死体は残さない
家族について、f) パンパネラの血は特別で、その血を人間へ移す/輸血すると人間は吸血鬼になる、g) 故にパンパネラの家族は偽装された家族である
その他として、h) 十字架や聖句、聖歌、太陽/光は苦ではない/通常のドラキュラ伝説とは異なる、i) 大怪我をすると回復以前に無理をすると死ぬこともある、j) 心臓の鼓動/脈はない

以後、長い連作で必要とされるであろう、主要な登場人物の一覧表を示しますと ← ひとえに、自分の記憶の為
ポーツネル男爵/偽装家族の父
シーラ・ポーツネル夫人/母
エドガー/兄/14才
メリーベル/妹/?才
アラン・トワイライト/人間/14才/エドガーはパンパネラに加えたいと望んでいる

パンパネラが発覚して、偽装家族の父、母、妹が死んで
エドガーとアランの、それぞれの家族からの独立の物語/青春の旅立ち
憶測しますと日本の歴史で、幕末・明治維新の頃に設定されているようです

「ポーの村」は、歴史を遡って、パンパネラの故郷/始原を暗示している物語
要するに物語の出発点で、現時点で最古の物語ですが、更に古いものが書き加えられるかも知れません
桃源郷のような深紅の薔薇のパンパネラの村へ、狩りの仲間から深い霧にはぐれて、迷い込んだ人間/グレンスミスが再度、村を探し当てることが出来ず、1865年7月13日に日記として書き残す
「グレンスミスの日記」は、グレンスミスの死後、その日記を受け継いだ子孫の物語
グレンスミスが死んだのは、1899年、クリスマスの朝で、54才ぐらい
その一族は、生まれ又死んで、第1次世界大戦、ヒットラーの台頭、敗戦など・・・綿々と血筋は続きますが、その末裔が
エドガーとアランに出会うのが、推定すると1972年頃(このマンガが書かれた時点)の現代マンガのようですから
アランは幕末から14才のままのようで、エドガーが妹・メリーベルの代わりに、パンパネラ化したようです
以後、この2人を主役/疑似兄弟(?)にして、連作は続くようです
「すきとおった銀の髪」は、14才のチャールズが出会ったポーツネル男爵一家が、30年後、昔の姿のまま現れる、という物語
故に、最初に出会ったのは、第1話「ポーの一族」より30年前ということになる
「はるかな国の花や小鳥」は、ハロルド・リー/男に捨てられ、おひとり様を決意して幻想の〈花や小鳥〉の国に幸せに暮らしているエルゼリ/女の処へ、エドガーとアランが現れる、という、出発/旅立ち後の物語
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「Marginal マージナル」を読む

2018/09/19 13:32
「Marginal マージナル」@AB、萩尾望都著、小学館を読んだ

おもしろいので、2ヶ日で読んでしまったが、返却の関係で必要があったとは云え、やはり疲れます
地球環境が汚染され、カビやら細菌の毒素のせいで、人類に女性(♀)が生まれなくなり、男性(♂)だけの社会になったので
科学省/科学センターが、科学技術で1人の女を作り上げ、彼女をホウリ・マザと祀り上げ
男どもと科学技術で、彼らの子供を作り上げ/培養して、与える、というのが、基本的な設定です
それに対して、異端の科学者が禁止された科学技術で、生身の女を産もう/作ろうとして、当局に見つかり全てを抹消/焼却されますが、その時1人の子供が生き残り、もろもろがあって、最後は両親/異端の科学者の願望どおり、すべての人の母になる・・・という物語
〈Marginal〉というのは、ネットを検索しますと、@周辺的な、あまり重要でない、A限界の、最低の、B生産力が(ほとんど)ない・・・等々という意味のようですが
本書では、Bの意味で不毛なとルビが打ってあります
前半は、登場人物が多数で且つ複雑なので、世界文学全集のように人物一覧表が欲しいと思いましたが
後半は、ハリウッド映画のようなアクション・マンガになって、一気に読ませます
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「A−A’」を読む

2018/09/17 14:28
「A−A’」萩尾望都作品集17、小学館を読んだ

この17集には「A−A’」「4/4 カトルカース」「]+Y 前編」「X+Y 後編」の4作品が収められている

4作品とも「一角獣種」もので、超能力者ですが主人公になったり、副主人公であったりしますが、脇役ではなく主役/主要な役です
〈一角獣種〉ものとは、スーパーマンではあるがアキレス腱という弱点のある〈アキレウス〉ものでもあり
もちろん、鉱石〈クリプトナイト〉という弱点のある、元々の〈スーパーマン〉ものでもあり
こうした弱点のあるキャラクターは、強いばかりの〈全知全能〉ものより魅力がありますのは
その弱点に介入する、何んらかのストーリーが展開可能であり、超人ではない読者らの感情移入できる対象が登場可能であり、読者の満足を手助けするからであり、人間的だからです

「A−A’」は、主人公は一角獣種のアディで、副主人公は恋人/レグであるのは、アディの感情的成長の物語であるからであり、その為にクローンを使ってやり直し可能のテクニック/テクノロジーが導入されている
「4/4 カルトカース」は、一角獣種/トリル(♀)とカレイドスコープ・アイ/モリ(♂)の半人前同士が共鳴して、それぞれの能力を発揮する物語ですが、悲劇/喪失に終わる
「X+Y」は、トリル(♂)とモリ(♂)の続編のような物語で、一角獣種の欠点である感情の鈍さを、遺伝子の異常によってトリルを♀に変貌させ、共鳴する2人を結婚/カップルにして、ハッピー・エンドにしている
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田原へ行く

2018/09/16 23:40
9月14日、15日、16日
まず、JRで豊橋へ出て
豊橋鉄道渥美線に乗り換え、三河田原で下りて、田原市博物館まで歩きましたが
その途中、明日から始まる田原祭りの準備に、各地の屯所/集会所に屯する法被姿の若者を目にしました

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城内の田原市博物館では、開館25周年記念 「渡辺崋山の神髄」をやっていました
もちろん、祭りの準備に集まっている人々も多数いました

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それから旧友と再会して、昼食を摂りましたが、・・・ナント、初見の人が5人もいて、驚きました
昔の、・・・と云っても、40年ぐらい前の仲間/K氏が、田原でイチジクを栽培されている、ということで
もしかしたら彼には会えるかな、と、おもっていましたが・・・

昼食後、宿舎の江比間野外活動センターへ行きました
先客に、世界サーフィン選手権に出場/出陣(?)する、セネガルの選手団がいました
スラリとした長身で、高い知性を感じさせる、礼儀正しい人たちでした

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ベランダに、ウエットスーツを干しているのが、セネガル・チームの部屋
我々の部屋は右端の3部屋で、1階の左端の2部屋が食堂の窓

夕食後は、ささやかに飲み会、・・・なんといっても、お年ですから

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15日は、田原祭りがあって、セネガルのチームは民族衣装をまとい
顔に原色で化粧を施して、パレード参加に朝から出かけて行きました
1F・食堂の窓に並んで、我々が手を振ったら、彼らも手を振って応えてくれました
気持ちのいい/魅力的な人たちで、ささやかな国際交流でした

我々の別動隊が駅前の本通でパレード中の彼らを見付け、手を振ったら
彼らもそれに気付き、笑顔を返してくれたそうです
本当に気持ちのいい人たちで、そのうちセネガル/世界の指導者になることでしょう

朝食の後、イチジク・グループと釣りグループに別れて
伊良湖岬を散策、藤村の歌碑「浜辺の歌」
・・・パレード中のセネガル選手団を目撃したのは、イチジク・グループの人たちで、午後は食堂へ戻りK氏のイチジクでジャム作り

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外洋/外海

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内洋/内海、午後は釣りで、その準備

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釣果は、小魚10匹ほど
デジカメで写真を撮ったのに、スマフォ仕様にした為か、PCに取り込めなくなって、映像はなし

16日は、K氏を訪ねて、イチジク畠でK氏と娘さんに遭いました
自宅も訪ねて、弟さんとK夫人に会いましたが、上記の理由で映像はなし

レンタカーで豊橋まで出て、マイカーで来た人を除き、4人はJR豊橋駅で解散しました
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「半神」を読む

2018/09/13 14:52
「半神」萩尾望都作品集9、小学館を読んだ

この第9集には「半神」「ラーギニー」「スロー・ダウン」「酔夢」「花埋み」「紅茶の話」「追憶」「パリ便り」「ハーバル・ビューティ」「あそび玉」「マリーン」の11作品が収められている

ギリシャ神話に〈アンドロギュノス〉という、・・・その出典/原典は、プラトンの対話篇「饗宴」で、原題は「シュンポシオン」であって、副題は「恋について」だそうですが
《頭が2つ、手が4本、脚も4本》の背中合わせの癒着体/怪物/一体を、ゼウスが真っ二つに切り離して2人にしたので、その失われた半身を求めるのが恋の起源である、という神話/説話がありますが
「半神」は、アンドロギュノスの如く、癒着して産まれた双子/奇形児の姉妹の話
以下の作品「ラーギニー」「スロー・ダウン」「酔夢」「マリーン」も、アンドロギュノスで解釈するとその恋情が判り易い
「ハーバル・ビューティ」は、幻覚剤によってアンドロギュノスが出現するので、切実さ/哀切さは弱いです
「あそび玉」は、超能力者排除の物語
「花埋み」は、「酔夢」の1場面のようです
「紅茶の話」「パリ便り」は、萩尾氏の旅日記/エッセィ
「追憶」は、宇宙時代に、時間と空間が遠く切り離された恋人たちの、思いを述べた詩であり、アンドロギュノスもの

インド音楽が、自分の前世はインド人じゃなかったか、とおもうぐらい個人的に好みなので ← 私的には旋律や歌声が、実に耳に快いのです
この〈アンドロギュノスもの〉の中で「ラーギニー」が1番好きです
インドの古い神がみの恋歌で、ラーガは男性音楽、ラーギニーは女性音楽〉だそうです
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「スター・レッド」を読む

2018/09/11 15:26
「スター・レッド」@AB、萩尾望都著、小学館を読んだ

面白くて、全3巻を一晩で読んでしまって、眼底へ鉛が沈んでいくような疲れ/痛みが残って、それがなかなか取れず、もう無理は出来ない齢になったとつくづく思う
題名の付け方から、火星が舞台だろうと憶測/類推しますが、主人公の名前/レッド・星(セイ)も兼ねていて、巧みな命名です
彼女は火星人であり、火星生まれの第5世代/ペンタということで、空気や水の希薄な火星の環境に適応して徐々に世代毎に超能力者へ進化した、という設定で、瞳が赤、そして白髪へ変貌した美少女です
そこへ地球人が押し掛け、領地/火星争奪の戦争になるのですが、双方の言い分は尤もであって、つくづくと人間というヤツはどうしょうもない生き物だと思います
お釈迦様が言うように、子は苦であり、修行の妨げであり、戦争の元凶です

後半は、エルグという異星人/エイリアンが現れて、火星人は危険な生き物であり発祥地/火星を破壊する、という異星人の委員会の見解があり、意外な展開になる
ここら/異星人の設定は「100億の昼と1000億の夜」によく似ていて、参照/学んでいるかも知れません
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