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のんべんだらり ぐうたら日記
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「罪と罰」を読む(14)

2018/12/16 10:50
第2部、第7章

泥酔して馬車に轢かれ、大怪我をしたマルメラードフを家族の許へ運ぶ
ソーニャと医者と司祭が呼ばれ、マルメラードフは息を引き取る間際、ソーニャに気付き、その腕の中で死ぬ

「ソーニャ ! 娘 ! 許してくれ ! 」

カテリーナと司祭の間に、神について争い/確執がある

「神は慈悲深い。主のお助けにすがりなさい」と司祭は言いかけた。
「ええッ ! 慈悲深くたって、わたしたちにゃとどきませんよ !」
「そんなことを言ってはいけません、罪ですよ、奥さん」司祭は頭をふりながら、たしなめた。


セミョーン・ザハールイチ・マルメラードフ/マルメラードフの正式な名
カテリーナ・イワ―ノヴナ/マルメラードフの細君
ソーニャ/マルメラードフの長女
ポーレンカ/次女
リードチカ/三女
コーリャ/弟
リッペヴェフゼル夫人/管理人

ポーレンカがラスコーリニコフの名前と住居を、ソーニャの指示で聞きに来る
ラスコーリニコフの転機に連なる場面で、素朴な改心がある
次の発言は、前述のカテリーナの、神に対する素朴な/率直な見解と真逆の立場である

「ポーレチカ、ぼくの名はロジオンというんだよ。いつかぼくのことも祈っておくれね。《しもべロジオンをも》って、それだけでいいから」
「あたしこれから一生のあいだあなたのことをお祈りするわ」と少女は熱をこめて言った、そして不意にまたニコッと笑うと、とびついて、もう一度かたく彼を抱きしめた。


それからラズミーヒンの住居へ行き、彼に送られ〈船室〉へ帰る間、引っ越し祝いで一杯機嫌の饒舌な彼から捜査状況を聞く
下宿屋へ帰ると、母と妹がいる
不思議なことは、ラスコーリニコフはマルメラードフの血を浴び、衣服が血まみれになったのに
「ええ、つきました・・・血まみれですよ !」
警察署長/ニコージム・フォミッチ以外はそれ以後、誰一人として指摘しないことです

プリへ―リア・アレクサンドロスヴナ/ラスコーリニコフの母親
アヴドーチヤ・ロマ―ノヴナ/ラスコーリニコフの妹/ドゥーネチカ/ドゥーニャ

この章は、2つの出会い(の契機)を描いている
1つは、ラスコーリニコフとソーニャの出会いで、「罪と罰」の主要なテーマである処の、後々ラスコーリニコフが改心する切っ掛けになる
そして2つ目は、ラズミーヒンとドゥーニャの最初の出会い


「罪と罰」をここまで読んで、ドストエフスキーの関心はロシア末期の社会状況にあり、それを元死刑囚として再度、反皇帝派/革命派とみなされないよう、種々の工夫を凝らしてる
それだけではなく、革命後、皇帝派と見なされる危険も避けているそうで、・・・つまり一方に肩入れしないよう、当時は複雑な政治状況にあったそうです

@ 社会状況への関心は、否定的人物/ルージンに云わせている
A マルメラードフの悲惨な家族は正当に、革命の起因になるものですが、そう取られないようマルメラードフを奇妙な弱みをもった性格にしていて、その不自然な性格をドストエフスキーの才筆で在りうるものにしている
B 主人公/ラスコーリニコフは、母親が年金から工面した金銭には、無頓着にしている
C 同じく肯定的な人物/ラズミーヒンも、・・・地主の倅のようですが、主人公と同じく金銭に無頓着にしている
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スマホを落としただけなのにを観る

2018/12/12 19:21
スマホを落としたら、拾った男に、恋人の写真や情報を盗まれ
持主に成り済まされたり、パスワードを盗まれ、詐欺にあったりする映画

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更に怖いのは、拾った男が連続殺人の犯人で
恋人を狙って、持主/本人たちや知人、関係者に成り済ます技術を持っていて
高度情報社会の、そうした知識/技能のない者には
恋人たちの恐怖が、我が事のように、身に沁みます

目に見えない恐怖を、もたらすのも、救ってくれるのも
ネットワークの技能者であって、彼らが、善にも悪にも成りうるのは
人工知能/AIの、シンギュラリティの問題もあり、無知な者には、怖い世の中になったものです
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「罪と罰」を読む(13)

2018/12/11 15:33
第2部、第6章

ラスコーリニコフは前章で、予審判事/ポルフィーリが質をあずけた連中を尋問している、と、捜査状況を知って
且つ、ゾシーモフとラズミーヒンの2人に、老婆殺人事件に関しては強い関心を示すことを悟られ、不審に思われ
不安(?)になり、1人になりたくて2人を追い出し、ナスターシャの目を盗み/逃れ、目的(?)もなく、下宿の部屋/船室を出る

目的もなく歩くと、センナヤ広場のほうへ習慣で行ってしまう
犯人は現場へ戻る、という通説は、この小説から一般化して知られるようになった、のかも知れない
そして、流しの芸人/少女に5コペイカ銅貨を与えたりして、事件へ至る道筋をある程度、反復している
その合間に、行き掛かりのような、・・・つまり確信もないままの殺人に耐えきれず、突発的に、警察へ自首したい衝動が沸き上がり、小出しに事件の細部を暴露している
それがよく解るのは、新聞を読んでいる時ザミョートフに遭遇して、ラスコーリニコフは自分からその話題を切り出して、他のことに仮託して、盗品の隠し場所を暴露していること
次に、ラズミーヒンに出くわし、再び引っ越し祝いへ勧誘されるが追っ払って、いよいよ殺人現場へ足を踏み入れる
そして最後に、浮浪者(マルメラードフ?)が馬車に轢かれる現場に遭遇する

ラスコーリニコフが殺人へ至る道筋は、次の2つの段階を踏んでのことですが
@ どうしょうもない貧困の認識/マルメラードフのジレンマ 
A 学生と士官の雑談の、救済としての殺人の可能性
この章は、小出しに事件の細部をさらけ出す場面の合間に、@とAを反復・変形して挟んで、次への展開の繋ぎの章にしている

ポチンコフのアパート47号/ラズミーヒンの引越し先/バーブシキンという官吏の住まい
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えちてつ物語〜わたし、故郷に帰ってきました。〜を観る

2018/12/07 19:44
東京へ飛び出て、落語家を目指していた娘が
ひょんなことから、越前鉄道/越鉄の社長から

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アテンダントに誘われ、売れない落語家を止めて
故郷に帰って、やり直す、という映画

故郷の山河と、そこを走る鉄道が美しかった
それぞれ人間ドラマがあって、良かった
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「罪と罰」を読む(12)

2018/12/06 14:54
第2部、第5章

母親から手紙で知らされていたル―ジンがやって来る
ラズミーヒンやラスコーリニコフとは、まったく異質で登場以前から、反感を持たれるように書かれている
ドストエフスキーの小説には、こうした憎まれ役/敵役が必ず存在しますが、・・・例えば「白痴」のガヴリーラは、初めからムィシキン公爵の引き立て役に設定されて反感を持たれるよう書かれていますが「罪と罰」では、ルージンがその役割を担っていて、次に引用した功利性に対するルージンの考え方は、革命派と誤解されそうで、ラスコーリニコフの犯罪も擁護しそうであるから、憎まれ役にして否定する必要がある

「幼稚だけど、善へのねがいもあります。詐欺師どもがむやみにふえてきたけれど、誠実という美徳もないことはありません。しかし功利性というやつはやっぱりありません ! 功利性がねえ、長靴をはいてどたどたしてますよ」
「わたしはそうは思いませんね」といかにも嬉しそうな様子で、ピョートル・ペトロ―ヴィチは反対した。「そりゃむろん、熱中もあれば、まちがいもあるでしょうが、大きな目で見てやることも必要です。・・・


ラスコーリニコフの老婆殺害へ至る流れは、@ マルメラードフの悲惨な状況 A 大学生と士官の思い付きの考え/後押し B 殺害の実施・・・、であって、上述のル―ジンの考えは、ラスコーリニコフの擁護/革命派と誤解されかねないので、・・・ひいては著者/ドストエフスキーもそう思われかねないので、憎まれ役に設定せざるを得ない

ロジオン・ロマーヌイチ・ラスコーリニコフ/ラスコーリニコフの正式名/ロージャ
ピョートル・ペトローヴィチ・ルージン/姉の花婿候補

「あなたがさっき説教していたことを、最後までおしつめていくと、人を殺してもかまわんということになりますよ・・・」

ここに大きな飛躍があって、それが〈罪〉ということになる、のでしょうか
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華氏119を観る

2018/12/04 20:52
アメリカの大統領選挙 トランプvsヒラリーを取材して
トランプもヒラリーも、そしてオバマも

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クソ・ミソに、やっつけた映画

立派な政治家もいますが、日本人もアメリカ人も
人間/大人がやっていることなで、若者には我慢のならないものがあるようです
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「罪と罰」を読む(11)

2018/12/03 14:36
第2部、第4章

ゾシーモフ/医師がやって来て、ラスコーリニコフを診る
ラズミーヒンが近くへ引っ越して来て、その引っ越し祝い/パーティーがこの夜、行われる予定で、そこへ出席/招待される人たちの中に
警察署の事務官がいて、それを切っ掛けに老婆殺害事件の話になる
この章は、警察の捜査の進捗状況を、ラズミーヒンとゾシーモフの会話から記述している
前章のような、人物の名称を後々の為に前もって記述/紹介するだけの布石ではなくて、事件そのものは小説の本筋であるので、脇道へ逸れることなく、判り易く書かれている

@ まず、2人の老婆の顧客が疑われる
A 次に、2人のペンキ職人のうちの1人が拾った盗品を、居酒屋へ持ち込んだことで、2人が疑われる
B ラズミーヒンが彼らを擁護し、真相を推理する

判った事実は、ペンキ塗装中の部屋のドアの陰へ、ラスコーリニコフが盗品/質草をひとつ落としたこと

ザミョートフ/警察署の事務官/アレクサンドル・グリゴーリエヴィ・ザミョートフ
ペストリャコフ/コッホの後に来た老婆の顧客/予審判事を目指す学生
ドゥシキン/居酒屋の主人
ミコライ/質草を拾ったペンキ職人
ミトレイ/ペンキ職人
ポルフィーリ・ペトロ―ヴィチ/予審判事/ラズミーヒンの遠い親戚

ラズミーヒンの引っ越し祝いは、ラスコーリニコフを始め関係者を、一堂に集めるドストエフスキーの常套手段なので、どうなるか判りませんが興味深々です
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